今回は、ガジェットの話はお休み。私が子どものころからずっと大好きな漫画、『はじめの一歩』について、思うところを書きます。はじめに断っておくと、これは作品の解説でも、まとめ記事でもありません。完全に、一ファンの個人的な感想と、勝手な想像です。
事実かどうかより、長く読んできた人間の思い入れとして、気楽に読んでもらえたらうれしいです。ボクシング漫画でありながら、人生のいろんな場面に寄り添ってくれた一作。その魅力と、最近考えていることを綴ります。
出会いと、これまでの付き合い方

はじめの一歩との出会いは、小学校の低学年のころ。きっかけは、父の行きつけの理容室でした。そこには全巻がそろっていて、父を待つあいだ、夢中で読んでいたのを覚えています。
しばらくは、自分もそこの理容室に行くようになり、散髪のたびに読むのが楽しみでした。少し大きくなると、今度はコンビニでの立ち読みへ(笑)。そして大人になってからは、電子書籍で買うようになり、今に至ります。
マガポケでも毎回購入していますし、単行本も電子に移行してからは全部そろえています。振り返ると、読み方こそ変わってきましたが、そばにあり続けた作品。少年時代からおじさんになる今まで、ずっと読み続けていた。そんな作品です。

今思えば、コンビニで立ち読みなんて、よくしてたなと思います
個人的ベストバウトは「武 恵一戦」


数ある名勝負のなかで、私の個人的ベストバウトは『武 恵一戦』です。話数でいうと、636〜654話あたり。後にも先にも、一歩の“相手”のほうを応援したくなった試合は、この一戦だけではないでしょうか。
リアルタイムで読んだのは、社会人になりたての独身のころ。それが、親になった今、あらためて読むと、さらに胸が熱くなるから不思議です。試合観戦中の青木が言った、「ふり絞っているのは知恵じゃなくて勇気だ」的な言葉が、今も強く印象に残っています。



ベストバウトと言うより、武が好きなだけかも
もちろん、ほかにも好きな試合はたくさんあります。鷹村vsブライアン・ホーク戦は言うまでもなく名勝負ですし、ヴォルグが世界王者になるマイク・エリオット戦も大好きです。挙げ始めたらきりがありません。でも、心をいちばん揺さぶられたのは、やっぱり武戦でした。
近年の休載・少ページに思うこと


ここ数年、少ないページ数や、休載が続いた時期がありました。最近では入院もされていたそうで、今現在(2026年10月)は長期の休載中。続きを楽しみにしている一ファンとしては、正直つらいというのが本音です。
ただ、作中の言葉を借りれば、週刊連載の漫画家というのは、『孤高』の存在なのかもしれません。毎週、新しいものを世に出し続ける。しかも何十年と。それだけでも狂気の沙汰なのに、さらに面白くなければいけない。作画の質だって落とせない。1週休んだだけで文句を言われる。



狐甲じゃないよ、孤高だよ
そういう仕事といえばそうなのかもしれませんが、お気楽副業ブロガーの私には、計り知れないプレッシャーがあるはず。そう思うと、休載はつらくても責めることなどできません。むしろ、数々のベストバウトを生み出してくれてありがとうございます、という感謝のほうが大きいです。



0時にマガポケ待機して7ページくらいのときはさすがにがっかりしたこともあるけどね(笑)
「はじめの一歩」の“完結”とは何だろう
はじめの一歩はどんな『完結』を迎えるのでしょうか。ライバル宮田との再戦や、最強王者リカルド・マルチネスとの対戦。かつては、その辺りが完結の形だと思っていました。あるいは、作品がずっと問い続けてきた『強さとは何か』——その答えに一歩がたどり着いたときなのかもしれません。
比較として、同じく私の好きな漫画である『ONE PIECE』は分かりやすい。大秘宝ワンピースや海賊王を目指して突き進むルフィが辿り着いた先が、結果はどうあれ完結になるのだろうと思います。では、森川先生の中に、思い描く完結はあるのでしょうか。


この点について、安心できる話がありました。森川先生はインタビューで、最終回の構想はある、という趣旨のことを文春の記事で語っています。
これは一ファンとして、素直にうれしい情報でした。正直、完結の構想が無く、一歩との再戦という目標を見失った宮田一郎のようになっているのではないかと思ったこともあります。向かうべきゴールが先生の中にあるのなら、そこはファンとしては安心材料となりました。
未完の可能性を受け入れる覚悟も
ただ、その構想どおりに進むかは本人にも分からない、と同じインタビューで語られています。物語は生き物ですし、体調のこともある。だからこそ、ファンの側にも未完で終わる可能性を受け入れる覚悟は必要だろうと思います。
私の父が好きだった漫画で、『風の大地』というゴルフ漫画があります。2022年に、作画担当のかざま鋭二さんが亡くなったため、未完のまま幕を閉じています。この『風の大地』という漫画は面白いのですが、もともとが完結の見えにくい漫画。なので、『はじめの一歩』とは少し毛色は違うかもしれません。


『はじめの一歩』は毎回が最終回級の激しい試合だからこそ、どこか区切りのいい一戦が最終回になる——今の流れを見ると、そんな終わり方も、十分にありえると思っています。構想があることには安心しつつ、未完の可能性も静かに受け入れる。それが、長く読んできた一ファンなりの心構えです。
色々言っても結局作者次第ということ


結局、この先どうなるかは、森川先生のみぞ知る、というところでしょう。御年60歳とのこと(意外に若かった(笑))。それでも、1989年からの連載ということは、23歳のころからこの作品を描き続けている計算になります。
人生の大半を、一歩とともに歩んできたわけです。欲を言えば、先生が思い描いた完結に向かって、進んでいってほしい。でも、それはあくまで一ファンの勝手な願いです。何より、私も医療従事者の端くれです。お体を大事にしてほしいと切に思います。
時には、ペケッターで趣味の話でもつぶやきつつ(賛否はあるようですが・笑)。先生なりの最高速度で描いてくれているなら、ファンとして言えることは、もう何もありません。



ペケッターで逆にストレス溜まりませんか?と思うことはある
感謝とリスペクトを込めて
気づけば、ずいぶん長く語ってしまいました。これはすべて、一ファンの勝手な思い入れです。完結の構想があると知って安心し、それでも未完の可能性は受け入れる。そんな心持ちで、これからも一歩を追いかけていきます。
最後に。子どものころから今日まで、数えきれないほどの素晴らしい試合を届け続けてくれた森川先生へ。心からの感謝と、リスペクトを込めて。これからも、応援しています。



まずは千堂vsリカルド・マルチネス!頑張れ、千堂!



コメント