『Monoカルテ』で綴る、私の愛する時計。第2弾です。前回は、無骨なダイバーズのMM300を紹介しました。あれが休日のカジュアル担当だとすれば、今回の一本は真逆。スーツに合わせる、ビジネス・フォーマルの相棒です。
紹介するのは、グランドセイコーのSBGM023。青いGMT針を持つ、自動巻の実用時計です。海外出張の予定も、旅行の予定もない。それなのに私は、この青い針にひと目で心を奪われてしまいました。
30歳の記念に選んだ、思い入れの深い一本です。今回はその魅力を語ります。
グランドセイコー SBGM023とは(兄弟機SBGM021との違い)

SBGM023は、グランドセイコーの自動巻GMTモデルです。搭載するムーブメントは、キャリバー9S66。GMT機能を備え、パワーリザーブは約72時間と、実用面もしっかりしています。ケースサイズは約39.5mm。派手すぎず小さすぎず、スーツの袖口にすっと収まる、ちょうどいいサイズ感です。
文字盤はシルバーで、上品な佇まい。そして(私にとっての)主役が、この青いGMT針です。後述しますが、この青針が格好いいと思って購入しています。

海外にいくことは全くないのに、GMT針に一目ぼれしました(笑)
ここでひとつ補足を。この時計には、ベルト違いの兄弟機があります。革ベルト仕様がSBGM021、ステンレス仕様がSBGM023です。革ベルトのSBGM021の方は文字盤がアイボリーでよりクラシックな雰囲気が漂います。今の人気モデルSBGM221の、前身にあたるモデルですね。


中身は同じで、私が選んだのはブレスの023でした。また、時代背景も少しだけ。グランドセイコーは、2017年にセイコーから独立したブランドになりました。私が買ったのは、その独立より前のモデル。なので、現行機種とはロゴが違い、GSマークが時計の上部ではなく中心下部に配置されています。


この時計との出会い
この時計を迎えたのは、私が30歳になる記念のタイミングでした。中古で、たしか34万円ほど。決して安い買い物ではありませんでしたが、節目のごほうびとして思い切りました。



当時のボーナスがとびました
当時の私は、学会や出張に行く機会が多くありました。スーツを着る場面が増え、それにふさわしいビジネス寄りの時計が一本ほしい。そう思って探し始めたんです。
いろいろな時計を見て回るなかで、ふと目に留まったのが、このSBGM023。当時は「なんか全体的にかっこいいな」という印象。でも今思えば、文字盤の上を走る青いGMT針、これに一目ぼれをしたのではないかと思います。
GMT針は、本来2つ目の時間帯を読むための機能。冷静に考えれば、海外出張も旅行もしない私には、必要のない機能。
それでも、この時計が欲しくて諦められませんでした。実用性ではなく、ひと目惚れ。時計選びとしては、なんとも自分らしい理由だったと思います。



モノを買うときはいろいろ考えるけど最後はフィーリングだ!
私がこの時計を愛する理由


私がこのSBGM023を手放せない理由を、3つに分けて語らせてください。
スーツにバチッとはまる
まず、ビジネスシーンでの使用です。この時計、というよりグランドセイコーの時計は全般、スーツやジャケットに合わせたときが、とにかく美しい。文字盤は主張しすぎず、それでいて青いGMT針がさりげない華になります。
派手ではないのに、袖口からのぞくと品がある。会議でも、ちょっとしたフォーマルな席でも、浮くことがありません。ビジネス〜ライトフォーマルにバチッとはまる、頼れる一本です。
ケースと針の美しさ


次は、つくりの美しさです。さすがはグランドセイコー、ケースと針の仕上げが本当に見事です。面がキリッと輝いて、歪みのない鏡のような表情を見せます。針やインデックスのエッジも、シャープに立っていて見ていて気持ちがいい。
そして、やはり青いGMT針。シルバーの文字盤と、青のコントラストが絶妙で、いつ見ても飽きません。眺めているだけで満たされる。これぞグランドセイコー、という所有感があります。
ベルト交換でいろんな表情を楽しめる


3つめは、ベルト交換の楽しさです。私はもともとブレス仕様の023を選びました。ただ最近は、SEIKO純正の革ベルトや、社外品のベルトに替えて遊んでいます。
ブレスは、きっちりとしたビジネスのとき。革に替えれば、より落ち着いたカジュアルな雰囲気になります。また、カーキ色のベルトを合わせると、さらにカジュアルダウン。休日にも気軽に着けられます。


1本の時計で、こんなに表情が変わるのは新鮮でした。ビジネス専用だと思っていた一本が、ベルト次第で活躍の幅を広げてくれる。これは、うれしい誤算でした。



ケースサイドにはベルト交換用の穴もあるから、交換も楽々!
正直に伝えるクセ・弱点


もちろん、良いところばかりではありません。長く使ってきたからこそ、正直なクセもお伝えします。
まず、GMT針があるぶん、日付合わせが非常に面倒です。日付を合わせるのに、いちいち短針をクルクルしないといけないので、しばらく止めていると調整にひと手間かかります。



正直、もう日付はめんどくさくて合わせていませーん(笑)
次に、防水性能。この時計は3気圧防水で、日常の手洗い程度なら問題ありませんが、どしゃぶりの雨の日などは少し心もとない。ダイバーズのMM300に慣れた身には、ここは正直気をつかいます。
ケースの厚みは13.7mm。ふっくらして可愛らしいと思う時もあるけど、もう少し薄ければ、と思うことがあります。ドレス寄りの見た目のわりに、着けるとしっかり存在感があるんです。
そして、オーバーホール。グランドセイコーだけに、費用は(たぶん)それなりに高い。長く付き合う以上、避けられない出費として覚悟しています。



全く問題ないので10年以上だしていませんが、ほんとはそろそろオーバーホールに出さないと….
これから買うなら現行のSBGM221


ここまで読んで、この青針が気になった方もいるかもしれません。ただ、私のSBGM023はすでに生産を終えています。今から新品で狙うなら、後継の人気モデルSBGM221がおすすめです。
SBGM221は、2017年の独立ブランド化とともに登場した、現行のGMTモデル。私の023と同じ9S66を積みながら、ロゴなどが、今風に洗練されています。とくに、アイボリーの文字盤と茶色の革ベルトの相性は抜群です。
青いGMT針という、私が惚れ込んだ部分ももちろん残っています。ベルト交換も十分楽しめるでしょう。
それでも中古で兄弟機を狙うなら
そのうえで、あえて言わせてください。独立前のグランドセイコーが好きなら、私と同じ021や023を中古で探すのも、味わい深い選択です。今の洗練されたデザインとは違い、当時のロゴは独特な雰囲気があります。
私はこの少し素朴な感じが、とても好きなんです。中古で選ぶなら、オーバーホール済みの個体だと安心して迎えられます。生産終了モデルだからこそ、状態のいい一本にこだわってほしいなと思います。



今(2026年10月現在)見ると、中古が55万で売られてた…現行の方がお得感強いかも(笑)
まとめ


グランドセイコー SBGM023は、私にとってビジネスの相棒であり、30歳の記念でもある特別な一本です。スーツを着る日は、ほぼ100%この時計を着けてきました。
仕事の緊張も、ちょっとした晴れ舞台も、いつもこの青い針と一緒。だからこそ、思い入れは人一倍あります。MM300と同じく、これも一生売らないと決めている時計です。
海外にも行かないのに青針に惚れた、自分らしい一本。理屈ではなく、好きだから手元に置く。そんな時計が一本あるのは、幸せなことだなと思います。この時計とともに残りの人生を歩みます。



中古相場は上がっているけどこれは売りません!たぶん(笑)




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